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Article妊娠後期の過ごし方完全ガイド|安心・快適な出産準備に向けて

未分類 2024.11.21

妊娠後期の過ごし方完全ガイド|安心・快適な出産準備に向けて

妊娠後期(妊娠28~40週)は、胎児が著しく成長し、出産が現実味を帯びてくる時期です。「出産までの日々をどのように過ごすべきか知りたい」「いざというときの対応を確認しておきたい」と考える妊婦さんもいるでしょう。

この記事では、妊娠後期に起こりうる症状や過ごし方のポイント、やっておくべきことを解説します。快適な妊娠生活を送り、出産に安心して臨めるよう、ぜひ参考にしてください。

妊娠後期の母子の様子

妊娠後期になると、お腹がさらに大きくなることで、妊婦さんは足元が見えにくくなったり、バランスを取りにくくなったりしやすくなります。赤ちゃんの成長にともない、さまざまなマイナートラブルも生じるでしょう。

一方で、赤ちゃんは、以下のように成長していきます。

妊娠週数 赤ちゃんの大きさ目安 赤ちゃんの様子
28~31週
(8カ月)
〈31週〉

身長:約40cm

体重:約1,600g

・骨格がほぼ完成する

・筋肉や聴覚が発達し、神経の働きも活発になる

・子宮内での位置が定まってくる

32~35週
(9カ月)
〈35週〉

身長:約45cm

体重:2,400g

・内臓が完成する

・爪が完成し、皮膚に張りが出る

・頭が骨盤内におり、動きがにぶくなる

36~40週
(10カ月)
〈39週〉

身長:約50cm

体重:約3,000g

・見た目の発育が完了

・予定日より早い誕生でも十分育つ

妊婦健診の頻度は、妊娠35週までは2週間に1回でしたが、妊娠36週以降になると1週間に1回になります。

妊娠後期によくある症状とそれに対する過ごし方

妊娠後期によくある症状と、それに対する過ごし方の例は以下のとおりです。

妊娠後期によくある症状 適切な過ごし方
お腹の張り 37週に入るまでは、張ったときに座ったり横になったりして休む
吐き気 ・小分けにして食事回数を増やす

・消化の良い食事をとる

足の付け根の痛み 痛いほうの足を下にして横向きに寝る
こむら返り ・カルシウムを取る

・お風呂でマッサージをする

腰痛 ・何かにつかまってゆっくりと移動する

・骨盤ベルトを使用する

・ストレッチをする

尿もれ ・水分は控えない

・尿もれ専用パッドを使用する

便秘 ・食物繊維が豊富な食品をとる

・水分をとる

・適度に運動する

・処方された下剤を服用する

妊娠後期は赤ちゃんの成長にともない、マイナートラブルが出てきやすくなります。いずれも、症状がひどい場合には、医師や看護師に早めに相談しましょう。

妊娠後期の過ごし方のポイント

妊娠後期の過ごし方に関しては、食事・運動・休息の3つのポイントを心がけましょう。それぞれおすすめの過ごし方を紹介するので、ぜひ活用してください。

適切な食事と栄養管理

妊娠後期は胃が押し上げられて一度に食べられる量が少なくなりますが、バランスを考えながら食事の回数を増やす工夫が必要です。

妊娠後期に必要なエネルギー量は、妊娠初期よりも多くなります。赤ちゃんの成長や母親の体力維持のために、こまめに食事を摂取しましょう。

食間に、果物や乳製品、一度に食べられなかったおにぎりやロールパン1個などを取り入れるのがおすすめです。

また、塩分を控えることも大切です。妊娠後期はむくみやすい時期であり、妊娠高血圧症候群につながらないよう、出汁を使用するなどして薄味でおいしく食べるための工夫を取り入れてください。

安全で効果的な運動

妊娠後期の運動は、適度におこなうことで出産に向けた体力づくりや気分転換に効果的です。ただし、激しい動きや腹部に圧迫がかかるような運動は避け、体調に合わせて無理のない範囲でおこないましょう。

おすすめの運動は、妊婦体操や散歩です。妊婦さん向けのヨガやストレッチで体をほぐす方法もあります。

こまめに水分補給をして、疲れを感じたらすぐに休むことを心がけてください。

快適な睡眠と休息

妊娠後期は、お腹の大きさや頻尿などにより、長く睡眠を取ることが難しくなります。しかし、出産に向けて体力を蓄えるためにも、十分な休息は欠かせません。

快適な睡眠のためのポイントは以下のとおりです。

  • シムス位(左側を下にした横向きで上側の足を曲げて軽く前方に出す)で寝る
  • 抱き枕やクッションを活用する
  • 寝室の環境を整える
  • 日中にも休息をとる
  • 日頃から気分転換を心がける

適切なマタニティウェアを着用したり、ストレス解消でリラックスを心がけたりするような工夫も必要です。

マタニティウェアはストレッチ素材を選び、締め付けすぎないものを選びましょう。お腹や背中が冷えないよう、丈の長いトップスを選ぶのがおすすめです。

妊娠後期をリラックスして過ごすために、アロマテラピーを取り入れるのもよいでしょう。趣味の時間を作る、出産前に友人と会うなどの行動も、気分転換につながる方法の一つです。

妊娠後期の過ごし方でやっておくべきこと

妊娠後期の過ごし方でやっておくべきことには、入院準備の最終チェックや緊急時の対応方法の確認、上の子どもの預け先の決定などがあげられます。分娩が始まったときに焦らないよう、やっておくべきことを把握し、実行しておきましょう。

入院準備の最終チェックをしておく

妊娠後期に入ったら、入院準備の最終チェックをしておき、ほかの家族もすぐにわかるような場所へ置いておきましょう。入院グッズは大きなバッグに入れておき、母子手帳や保険証などは普段持ち歩いているバッグに常に入れておくと安心です。

また、パートナーや家族との入院時の連絡方法や、病院までの経路・交通手段を確認しておくことも大切です。

緊急時の対応方法を確認する

妊娠後期は、陣痛が始まったり、出血や破水が起こったりする可能性のある時期です。緊急時に慌てないよう、以下の内容を確認しておきましょう。

確認ポイント 詳細
病院への連絡方法 ・日中の連絡先

・夜間や休日の緊急連絡先

・タクシー会社の電話番号(必要に応じて)

入院の目安 ・医療機関ごとの陣痛間隔の規定

・破水や出血

・胎動の減少など

救急車を呼ぶべき状況 ・激しい腹痛や出血がある

・意識がもうろうとする

・呼吸困難があるなど

緊急時の対応方法を家族と共有し、シミュレーションしておくと、いざというときに落ち着いて行動できます。

出産前後の手続き方法を確認しておく

働いている妊婦さんの場合、出産予定日の6週間前(多胎妊娠は14週間前)に産休が取得できます。産休に入ってから入院準備や赤ちゃんを迎える準備を進める妊婦さんもいますが、出産の兆候はいつ現れるかわからないため、余裕をもって進めておいたほうがよいでしょう。

出産後には、以下のような手続きも必要です。

手続き 申請期限 申請場所
出生届の提出 出生日より14日以内 市区町村の窓口
赤ちゃんの健康保険の申請 原則1カ月検診まで

国民健康保険:出産日を含め14日以内

市区町村の窓口
出産育児一時金の申請 出産の翌日から2年まで 医療機関もしくは市区町村の窓口

出生届や赤ちゃんの健康保険の手続きは、パートナーによる申請も可能です。

上の子どもがいる場合は預け先を決めておく

妊娠後期に入ると、出産に向けての準備が本格化するため、上の子どもがいる場合には出産時の預け先を決めておくことが重要です。預け先の選択肢としては、祖父母や親族・信頼できる友人・一時保育サービス・ベビーシッターなどがあげられます。

上の子どもは母親から離れることで精神的に不安定になる可能性もあるため、以下のポイントで預け先を検討しましょう。

  • 子どもの年齢や性格に合っているか
  • 預ける期間中の生活リズムが保てるか
  • 緊急時の対応が可能か

できるだけ早めに預け先を決め、実際に預けてみる練習をするのもおすすめです。子どもも環境に慣れやすくなり、妊婦さんは安心して出産に臨めます。

里帰り出産の場合は帰省する

里帰り出産を選択している妊婦さんは、予定の医療機関の指示に合わせて帰省してください。

一般的には、里帰り先の医療機関には妊娠34週までには受診したほうがよいでしょう。持病がある方や妊娠経過に問題のあった方の場合は、妊娠32週までに受診するよう促されることが多くあります。

まとめ

妊娠後期は、出産に向けての準備と体調管理が重要な時期です。この時期を快適に過ごすためには、適切な食事と栄養管理を心がけたり、安全で効果的な運動を取り入れたりして、体力をつけていくことが大切です。

快適な睡眠と十分な休息を取ることも忘れずにおこないましょう。

出産に向けては、入院準備の最終チェックや緊急時の対応方法の確認、出産前後の手続き方法の確認などが必要です。上の子どもがいる場合は預け先を決めておき、里帰り出産の場合は帰省の準備も始めてください。

妊娠後期は体調の変化や不安を感じやすい時期ですが、周囲のサポートを受けながら、ゆったりと過ごすことがポイントです。不安なことや気になる症状がある場合は、遠慮なく担当医に相談しましょう。

安心して出産の日を迎えられるよう、心身ともに準備を整えることが大切です。

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